キュウリの分析結果


11月12日に到着したキュウリを8℃で保存し、室温で2時間放置後、13日午前中に測定。
硬さは3mmのプランジャーを輪切りにした果肉中央部に貫入。
CIは野茶研開発の方法、パリパリ度(機器測定値)。
果皮については同じプランジャーで5mm程度に切断した片を内側から突き刺し。
収穫日
硬さ
CI
果皮
女神2号
11月11日
9.99
11.64
9.91
香り悪い、味がない
0.40
1.96
1.09
11月2日
10.44
12.85
10.28
外見はそれほど悪くない。渋い。水気ない
0.15
0.77
0.38
ハイグリーン
11月11日
10.07
11.85
9.53
ジューシー、やや青い香り
0.54
1.95
1.10
11月2日
10.01
15.46
10.35
水気なし、ザクザクする。渋い
0.51
2.43
0.48
シャープ1
11月11日
10.79
11.61
10.65
香味薄い、甘味ない
0.15
2.14
1.03
エクセレント
11月11日
10.24
13.60
10.69
食感よい。味は薄い
0.04
1.04
0.10
グリーンラックス
11月11日
10.67
13.73
10.01
香り強い。やや後味悪い。
0.52
2.34
0.22
フロンティア
11月11日
10.58
15.18
10.40
味薄い、ジューシー
0.61
1.90
0.70
アンコール
11月13日
9.44
8.74
8.72
ねめっとしたおいしさ。香りよい
0.25
0.45
0.93
             上段 平均
             下段 SD 3個体、1個体2反復以上
埼玉原種育成会 埼玉県南埼玉郡菖蒲長荒堀2616
アンコール10については、野茶研で13日に収穫したものを参考で示した。当日収穫したアンコール10と他の試料の間では食感的にも差違がみられた(アンコール10が軟らかく、粘りあり)。収穫後、数日間は硬く、パリパりする傾向は確認しているので、品種の差というよりも、保存条件の差違である。
 
キュウリ果実 グルコース含量測定(11月13日)
胎座径
mm
果実径
mm
胎座/果実径
%
RQ Flex
%
グルテスト
%
Brix
シャープ1
14.1
25.4
55.4
1.04
1.03
3.3
フロンティア
16.2
26.6
60.8
1.09
1.01
3.3
グリーンラックス2
14.2
25.3
56.1
1.34
1.29
3.6
エクセレント節成
14.7
25.6
57.4
1.27
1.26
3.5
女神2号
16.8
27.1
61.8
1.00
0.845
3.2
ハイグリーン21
15.0
25.7
58.1
1.09
1.005
3.3
女神2号(11/2収穫)
13.8
25.0
55.0
0.71
0.485
2.8
ハイグリーン21(11/2収穫)
12.5
24.6
50.6
0.68
0.425
2.9
特に味がよいと感じられるものはなかった。野茶研ではグルコース含量がキュウリのおいしさに関与するものと考えている。表示等の対応も考慮し、2つの簡易法でグルコース含量を測定した。
RQフレックス(メルクより市販されている方法、本体10万円、試験紙100円)
グルテスト(糖尿病患者の血糖モニター用医療器具、本体3万円、チップ100円)
2本の平均値を記載。

収穫後日数のたつものは明らかにグルコース含量が低い。11月11日収穫分でも全体にグルコースが低い傾向。収穫前の天気が悪かったのが影響している可能性。
シャープ1についてはグルコースが異常に高い個体があった。食味は甘いだけでキュウリとしては適さないものであったため、データからは省いた。
女神2号については、食感がよくなかった。胎座部分が気になる感じがしたが、やや大きい傾向にあった。果肉の物性よりも、胎座の割合の大きいことが評価を下げるのではないかと推測する。

   
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